専用端末から市販タブレットに置き換えることによる開発コストの削減と、端末のコストダウン
産業ロボットのティーチングペンダントは高価で、ボタンが多く操作が複雑で扱いに慣れていない方にとっては操作が難しくなりがちです。
一方、協働ロボットでは、市販のタブレットをティーチングペンダントとして使用するケースが増えており、使い勝手が向上しています。しかし、それには非常停止スイッチやイネーブルスイッチなどの安全機能が搭載されていません。
ISO10218-1(JIS B 8433-1):産業ロボット、ISO10218-2:産業用ロボットシステムにより、タブレットなどを含む操作機器をティーチングペンダントとして使用する場合は、非常停止用押ボタンスイッチやイネーブルスイッチなどの安全機器の搭載が要求されています。また、2022年の規格改定により協働ロボットもISO10218に統一され、ティーチングペンダントに使用していたタブレットに、安全機能を取り付けることが必須となりました。
安全のIDECがおすすめするセーフティコマンダ™があれば、入手性がよくコストパフォーマンスの高い市販タブレットを、安全規格に対応したティーチングペンダントとして使用することができます。
また、HT4Pはメカニカルスイッチの取り付けが可能であり、モード切替(手動/自動切替)用のセレクタスイッチにも対応が可能です。
産業用ロボットはノイズが多い悪環境で使用されるケースが多く、タブレットのWi-Fiによる無線通信ではノイズの影響を受けロボットが正常に動作しないといった問題が考えられます。
HT4P形はUSB/LAN変換器を搭載しているためロボットとは有線での通信が可能となり、ノイズが厳しい環境でも安心してご使用いただくことが可能です。
市販タブレットを導入することで、ハードウェアの開発や自社での製造管理を行う必要がなくなり開発工数の削減にもつながります。また部品の廃止や市場のトレンドにも対応できるメリットがあります。さらに、廃止部品の管理やコスト調整、ソフトウェアで対応できない機能アップに伴う仕様変更など導入・維持・メンテナンスについても市販タブレットを使用することで多大な工数と時間も削減することができます。
※セーフティコマンダはIDEC株式会社の商標です。